ブログ

中国産ザーサイ原料確認及びテスト-ザーサイ産地の重慶を中心に-

HOME >> コラム >> 農大ハチロク世代 >> 中国産ザーサイ原料確認及びテスト-ザーサイ産地の重慶を中心に-

 

———————————————————-
日本におけるザーサイの食べ方
———————————————————-

日本では現在、食の多様化により海外の食料品がたくさん輸入され、

ザーサイもそのひとつとされています。

*中国では年間20万t生産されており、そのうち約2万tが日本に輸出されている

 

日本でのザーサイの食べ方は、胡麻油やラー油などの植物油脂を大量に使用し、

塩分が効いた味付けで“惣菜”として食卓に並ぶ事がほとんどです。

日本ではキムチ同様に、ビールや焼酎のあてとして非常に人気なザーサイですが、

塩分が多過ぎて敬遠することも多いです。

 

胡麻油やラー油などの植物油脂を大量に使用する理由としましては、

原料のほとんどが中国産で、いわゆる古漬け(塩分15~20%)にし、

乳酸醗酵させた独特の香りを持った食材で、

日本人の口にあうように香りや味をマスキング (臭み消し)しているためです。

しかし、新鮮なザーサイは黄緑色でわさびのような辛みや風味があり、

“カリカリ”と食感が特徴の素材で、一般の消費者はその良さを知らない人がほとんどです。

*そのままではザーサイの青臭さや乳酸醗酵臭が強すぎて日本人の口には合わないため

 

日本の漬物消費量No,1がキムチのように、

日本人向けにさらなる改良をはかり、素材本来の味を提供できれば

消費減少傾向にある漬物業界の需要喚起策にも繋がると考えられます。

 

そこで、日本人向けに特化したザーサイ改良及びそのテストを目的に、

ザーサイの産地国である中国の農家や加工場を視察しに行きました。

また国内での栽培化も視野に入れて考察したい。

これは国産ザーサイの素材本来の味を国内でPR販売しつつ、

国内での栽培支援も行う事で、生産者支援として農業者所得向上に繋がると考えるからです。

 

———————————————————-
中国産ザーサイ原料確認及びテスト(視察内容)
———————————————————-

出張期間:H28 1/14~18

出 張 者:福島県加工業者

 

———————————————————-
中国ザーサイ作付けレポート(概略)
———————————————————-

・ザーサイは太陽に当たりすぎると成長が縦に伸びてしまいコブにならない

・気温が高いと、ザーサイは作れない(同上)

・湿度が高い方がザーサイには最適(産地では一日中霧が晴れない事がしばしばある)

・山の土(赤土の粘土質)が栽培に最適

・種蒔きから栽培までの4ヶ月は、農薬や摘果等の手を加えない

・連作栽培が可能な基地と、それが出来ない基地がある

・旧正月(2月上旬)中国人は働かない為、ザーサイが1kg/個になる事も

 

———————————————————-
中国ザーサイ作付けレポート(詳細)
———————————————————-

【事例A】

(1) 古漬ザーサイ

・原料状態チェック、スジ取り・赤い変色の指摘事項を重点的に確認しました

・入れ目(1c/sあたり30kg入れ)の注意[i]

 

(2) 浅漬ザーサイ(テスト)

・トリミング・成型のやり方を指導しました

・1 ヶ月前からのテスト品確認。物流方法、ロット、値段交渉も行いました

 

(3) レンコンスライス・千切り

・品質チェック(加工方法の選定)・塩漬け条件等の提示を行いました

・ロット、値段交渉を行いました

 

(4) ザーサイ産地(生産基地)確認

・8月末種蒔き~11月下旬収穫(4ヶ月で700~800g/個)

・11月下旬収穫のザーサイは高値となると判明。12月下旬から安価になります

・約2畝(中国基準)、土は固い粘土質、種蒔き後から収穫まで肥料や農薬を使用しません

・気温は東京とほぼ同じ(最高10℃、最低0度程)ですが、特殊な気候条件[ii]でした

・ここの農地は比較的平面で標高もそれほど高くなかったです

 

【事例B】

(1) 古漬ザーサイ

・スジ取り、赤い変色部の指摘事項の確認及び大きさを指摘しました

・なぜスジ取りと変色部の除去が必要なのかを説明しました

・入れ目(1c/sあたり30kg入れ)の注意(上記事例A同様)を促しました

・スライスのテストも行ってもらいました(ただし食感が損なわれないように)

・上記スライス条件については現在のザーサイ規格原料で幅2mmを指定しました

 

*スライス加工工程

プレスしながらスライス ⇒ ローリング(スライスの際のごみを除去) ⇒洗浄 ⇒ 真空包装 ⇒ 出航[iii]

 

・次回のホール原料出航の際に30c/s程混載してもらいました

・値段についてはホール原料からスライス原料で120$アップすると予想※

 

(2) 浅漬ザーサイ

・冷蔵設備はありませんが、事例A同様テストを敢行[iv]

・冷蔵設備がないのでこれ以上のテストは不必要と判断しました

 

(3) ザーサイ産地(生産基地)確認

・成都とは違い山の斜面にザーサイを栽培していました。土、気候は上記事例Aに似ていますが、種蒔きの時期が成都に比べ1ヶ月遅かった(9月下旬に種蒔き)

・生産量は成都の約70倍でした。見えていた山の斜面はほぼザーサイ

 

【事例C

(1) 古漬ザーサイ

・現在の価格より安価に輸入が可能です

・日本でも大手のザーサイ加工会社向けに製造しているメーカーです

・日本企業が手がけた製造ラインであるため、日本と同じような厳しい規格で製造

・スライス後、包装前に脱水していました(プレス機)が可能(約80%まで絞る)

・スライス幅は2.7~2.8mm(既存品)、当社の幅規格は歩留まりが悪くなります[v]

・弊社殺菌方法・加工技術の情報交換をしました

 

(2) 浅漬ザーサイ

・今までは冷蔵設備がなかったが、当社のお願いにより設備導入を検討しているとの前向きな返答してくれました(既にテスト的に冷蔵設備を設置済み)

・上記、事例A同様1ヶ月前から漬けていた原料の色もよく、トリミングも行えます

・スジ取りの方法を説明。洗浄方法についても弊社規格に合わせるとの事でした

・製造ロット、輸送コスト等を算出し後日連絡をもらうことになりました

・テストについても引き続き行ってもらえることとなりました

 

(3) ザーサイ産地(生産基地)確認

・上記②の生産基地同様、山の傾斜に栽培しておりました。涪陵はザーサイの産地ともあり、現在中国の観光地として整備しているとの事でした

 

[i] 日本到着後約27kgが確認された。真空包装を行う関係上、ザーサイに含まれる塩水も抜けてしまうため

[ii] 湿度が高く常に80%以上あり、15時でも霧が消えなかった

[iii] 入れ目が40kgぐらい入れる必要がある

[iv] 常温保管であった為か1ヶ月前の原料は色がくすんでいました

[v] つまり原価が高くなる事と、品質に若干の不安があるとの見解(白い部分が透けてしまうのではないかとの事)

Bookmark this on Yahoo Bookmark
[`buzzurl` not found]

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

CAPTCHA


SHOPPING

PROJECT

ページ上部へ戻る